虚構新聞が最近ちょいちょい話題に上っていて真っ先に思い出すのが
Yes Menの http://www.nytimes-se.com/ 。
イラク戦争終結という偽ニューヨークタイムズを120万部刷ってばらまいたプロジェクト。
調度NYにいて街中でもらうことが出来たけれどかなりグッと来た。
「本当に早く終われば良いのにねぇ」と思った人がほとんどだと思う。
嘘だと知ってガッカリするという様なものでは無かった。
インタラクティブでも特殊デバイスを使っているわけでもないけれど、
メディアアートの作品っていう感じ。
この時の新聞はまだラボにあるかな。。
後は、Julian OliverとDanja Vasilievの
http://newstweek.com/overview
フリーのwifiを飛ばして、そこを経由して
ニュースを観ると内容が変更されているというもの。
オープンハードウェアで誰でも作れる。
Julian、DanjaとはArs Electronicaのイベントでトークしたこともあるけど、
テクノロジーやメディアに対して徹底してシニカルなアプローチ。
一時、無線LANを飛ばしてそこから色んな情報を引っこ抜くfiresheepが
流行ったけれど、そういった実用性の高いハッキングでは無くて
彼らはメディアやテクノロジーを批評するところに落とし込んで
メディアアートの作品として仕上げている。
https://github.com/codebutler/firesheep
Yes Menの作品に比べるとロマンチックなところは無く、
下手をするとwikileaksのJulian Assange(彼も昔Arsに来ていた)に近いアプローチ。
Julian Oliverの新作。
http://we-make-money-not-art.com/archives/2012/02/the-transparency-grenade.php
newstweekはarsでいうとHybrid Artカテゴリーにエントリーされそうなんだけど、
彼らはInteractive Artに出していて見事Golden Nica。
Yes Menのny-timesはHybrid ArtでHonorary award.
この手の社会性強めの作品、瞬発力やら思いつき、ノリだけだと一部の人にしか届かなかったりするけれど
テクノロジーやメディアをうまく使うと説得力が増す、という良い例。
というのを最近授業で話したのでメモ。