DJ Premiere @ YellowPremiereの元ネタと彼のプロデュースするトラックはほとんど持っている、というぐらいのファンなのだがDJ プレイは荒々しすぎて、正直あまり好きになれなかった。。しかし、今回のプレイはまったくもって違う印象。特にファイナルスクラッチや、スクラッチライブ等サウンドファイルベースのDJingが増えた昨今ではアナログレコードのみで、ゴリゴリスクラッチしてお客をゴリゴリ煽る彼のプレイは音響面でもシステム面でも考えさせられる点が多かった。直前のDJはサウンドファイルベースのDJingを行っていた。プレイが始まって1、2分は超絶テクニックで正確なジャグリングを行っているかと思ったのだが、単純な2枚使いでは実現出来ないトリックが含まれていたのでシステムをチェックするとラップトップ+カオスパッドで処理をしていた。完成度は高く(というか完璧)、踊りやすいDJプレイ。フィルタリングやディレイの使い方等は、ハウスDJ的なアプローチが多く楽しめた。しかし、hiphopDJとして生でゴリゴリやって欲しかった感も残る。(なぜならゴリゴリスクラッチ出来るDJだったから)ジャグリングの際の緊張感(針は飛ばないか、正確にリズムに乗るか)、リズムの微妙な揺らぎ(大幅に揺らぐ場合の方が多いけれど)が無いと実につまらないものになってしまう。ヴィジュアル的な問題も大きい。アナログで行うべき部分とデジタルに任せて良い部分の切り分けをしつつスキルを磨く、というのが現代HiphopDJingの課題だと思われるのだが、そういう点でKrush氏のプレイやMixCDはダントツで優れているなぁと。最近はDをJする機会も、観る機会も無かったのですが対局的な2人のDJプレイを観て諸々考える事が出来て良かった。最近の世代はラップトップ+スクラッチ/ジャグリングみたいなトラックメイキングに非常に近いDJプレイを目指しているという事も判明。スクラッチも超絶テク+歌心アリでシステムも面白いゴリゴリHiphopDJが出てくると良いですな。