Work 1
細胞の耳
音楽は文化や言語の壁を超えて、人々の感情に直接的に働きかけます。この普遍的な音楽の力は、私たちの神経系にどのように認識され、処理されているのでしょうか。
私たちの脳は、複雑な音楽の要素を瞬時に分析し、その特徴を認識することができます。このプロジェクトでは、脳オルガノイドでの音楽認識の基本的なメカニズムを探ることで、音楽という芸術形態と生命システムとの根源的な関係性に迫ります。
- 2025
- 脳オルガノイド、光刺激装置、ソフトウェア、スピーカー、ディスプレイ
解説
本展示では、脳オルガノイドの音楽認識メカニズムを探究する実験過程を提示します。
音楽に対し、ヒトの内耳での周波数分析を模した処理を行った後に、脳オルガノイドに対し、光刺激として「聴かせ」ます。その上で、脳オルガノイドから得られた反応を分析します。
具体的には、与える音楽の種類(テクノ、クラシック、アンビエントなど)を様々に変化させて、脳オルガノイドに与え、その反応(出力のタイミングやパターン変化など)を、「ノイズ」を与えた場合などと比較して評価します。
技術詳細
ハードウェア
-
MacBookPro
- 周波数解析
- 動画編集
- クラスタリング、分類
- デジタルマイクロミラーデバイス
- 脳オルガノイド (8個連結)
- 高密度微小電極アレイシステム
- ディスプレイ 75インチ
- スピーカー
システム構成図

光刺激
Chip1 – 10 sec during Stimulation

Chip1 – 1 sec after Stimulation

Chip2 – 10 sec during Stimulation

Chip2 – 1 sec after Stimulation

